道は、まだ北へ続いている。

直腸がんで、ストーマのある体になった。
仕事に戻り、バイクにまたがって、北海道を走っています。
治療のこと、暮らしのこと、写真や音楽のこと。思いつくまま、ここに書いています。
直腸がんで、ストーマのある体になった。
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写真や音楽のこと。
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ストーマで外出するときの持ち物。バイク用に揃えた9点

ストーマ外出用ポーチ(バイク特化型)

ツーリングに出るとき、必ず持っていくポーチがある。

中身は9種類。多いと思われるかもしれない。でも、私にとってはこれがないと安心して走れないのだ。

車で出かけるなら、多少荷物が増えてもそれほど困らない。予備を少し多めに積んでおくこともできる。

だが、バイクは違う。

積める場所には限りがある。私のHarley-Davidson Forty-Eightも、荷物をたくさん運ぶためのバイクではない。

必要なものは持つ。でも、増やしすぎない。

そのバランスを考えながら、今の一式に落ち着いた。ストーマのある私が、実際にツーリングへ持ち出している「バイク特化型」の外出セットである。

ポーチの中身

ストーマ外出セットの中身9点

現在、持ち歩いているのは次の9種類だ。

1. デオール消臭潤滑剤ボトル 250ml
Coloplast/品番9301

ストーマ袋の中に入れて使う消臭潤滑剤。排泄物が袋の内側に付着しにくくなり、下方向へ移動しやすくなる。外出先で便を排出するときの負担を、少し軽くしてくれる。

250mlのボトルなので、携帯用品としては少し大きい。それでも持っていく。実際、ツーリング中に便の排出が必要になった際にも使った。私にとっては、安心材料のひとつだ。

2. シルティ 水のいらないもち泡洗浄 180ml
Coloplast/品番9401

ストーマ周囲を洗浄するための泡タイプの洗浄用品。外出先では、自宅のように十分な環境が整っているとは限らない。水を使った洗浄が難しい場面も考えられるので、装具交換が必要になったときのために入れている。

3. センシュラ ミオ1 ワイド開放型 透明 10-55mm
Coloplast/品番10481

私が普段使っているストーマ装具。外出先で漏れや剥がれなどのトラブルが起きた場合に備えて、交換用を1枚入れている。

これがなければ、そもそも「外で装具を交換する」という選択肢がなくなる。ポーチの中でも、最も重要なもののひとつだと思う。

4. ストーマ装具が臭わない袋
アルケア株式会社

使用済みの装具などを入れるための廃棄用袋。外出先で交換することを考えると、使用後の処理も重要になる。交換するところまでは考えていても、「外した装具を、そのあとどうするか」は意外と見落としやすい。だから必ず入れている。

5. ブラバ プロテクティブシール
Coloplast/品番12039

ストーマ周囲の隙間や皮膚の凹凸を補うシール。装具交換が必要になった際の補強用として持ち歩いている。

ただ新しい装具を貼れば終わり、とは限らない。ストーマ周囲の状態によっては、密着を助けるものが必要になる。そのため予備装具とセットで考えている。

6. ブラバ 粘着剥離剤ワイプ
Coloplast/品番12011

携帯用の粘着剥離剤。普段、自宅ではスプレータイプを使っているが、ツーリングでは荷物をできるだけ小さくしたい。だからバイク用ポーチにはワイプタイプを入れている。装具を無理に剥がすのではなく、皮膚への負担を少しでも減らすためのものだ。

7. ブラバ 皮膚被膜剤ワイプ
Coloplast/品番12021

装具を貼る前に、皮膚を保護するためのワイプ。外出先で交換が必要になった場合でも、できるだけ普段に近い手順で装着したい。剥離剤ワイプとセットで持ち歩いている。

8. ポケットティッシュ 2個

特別なストーマ用品ではない。でも、こういう普通の物が意外と重要だったりする。装具交換時だけでなく、便の排出やちょっとした汚れへの対応にも使う。

1個ではなく2個。単純に、途中で足りなくなるのが嫌だからである。

9. ガーゼ 5〜6枚

ストーマ周囲を拭いたり、装具交換時に使ったりする。枚数は厳密に決めていないが、今のところ5〜6枚くらいを入れている。

これ以上増やすと荷物になる。少なすぎると不安になる。今の私には、このくらいがちょうどいい。

ポーチは100円ショップ

これだけ入れても、ポーチはそれほど大きくならない。使っているのは、100円ショップで買った巾着型のポーチだ。柄は虎柄。特に深い理由はない、たまたま目について買っただけである。

ストーマ用品を入れるものだからといって、専用品である必要はないと思っている。高価な収納ケースでも、医療用品らしいポーチでもない。100円ショップの巾着で十分だった。

防水対策も、今のところ特別なことはしていない。ポーチ自体をサイドバッグに入れているので、大雨でなければ問題ないというのが今の結論だ。本格的な雨天走行が増えれば、防水袋を追加するかもしれない。でも今は、必要以上に装備を増やさない。それも大切だと思っている。

「ストーマ用品だから、専用グッズでなければならない」と身構える必要はない。少なくとも私の場合、100円ショップのポーチで十分機能している。

 実際に使った場面

ありがたいことに、ツーリング中に大きなストーマトラブルが起きたことは、まだない。装具が完全に剥がれたことも、外出先で全面交換をしたこともない。だから、この9種類すべてが実戦投入されたわけではない。

ただ一度、ツーリング中に便の排出が必要になったことがある。そのときに使ったのが、デオール消臭潤滑剤だった。

袋の中に液体を入れておくだけ。それだけのことなのに、排出後の処理に対する気の重さが違った。

ストーマがある状態で外出すると、「もし今ここで何か起きたらどうするか」という考えが、どうしても頭のどこかに残る。実際にトラブルが起きていなくても、その可能性を考えてしまう。

だから私にとって、このポーチは単なる用品入れではない。安心を持ち歩くためのものでもある。

これで完璧ではない

もちろん、この9種類があれば、どんなトラブルにも対応できるとは思っていない。トラブルの内容によっては、これだけでは足りない場面もあるはずだ。

皮膚の状態。装具の剥がれ方。便の状態。外出先の設備。その日の体調。状況は毎回違う。

だから、これは「ストーマのある人なら全員この9点を持つべき」という話ではない。あくまで、今の私が、バイクで外出するときに持っている一式である。

これからツーリング距離が伸びれば、中身を変えるかもしれない。逆に、使わない物がはっきりしてくれば減らす可能性もある。今のところは、この一式で走っている。

持たずに走ることは考えられない

正直に言えば、このポーチを持たずにツーリングへ出ることは考えられない。家を出た瞬間から不安になると思う。それではツーリングを楽しめない。

景色を見ても、写真を撮っても、頭の片隅でストーマのことばかり考えてしまうだろう。だから持っていく。サイドバッグの中に入れておく。ただそれだけで、少し安心して走れる。

そして、あるとき気づいた。このポーチを「使う」ということは、何かしらのトラブルが起きたということだ。つまり、本当に一番いいのは、一度も開けずに家へ帰ってくることだ。

備えは、使うためだけに持っていくのではない。使わないために持っていく。今は、そう思っている。


※この記事は、私自身のストーマ生活とツーリング経験に基づくものです。必要な用品や対応方法は、ストーマの状態や装具、皮膚の状態などによって異なります。装具やケア方法については、主治医やストーマ外来、専門の医療従事者にご相談ください。

 

 

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