バイクに乗るときは、メッシュストーマベルトを使っている。
出会いは装具の買い出しだった
この商品と出会ったのは、ストーマ装具を買いに行ったときだ。
私は2か月に1度、「日常生活用具給付券」を持って、札幌市内のストーマ用品を扱うショップへ装具を買いに行く。宅配で購入することもできるが、それでも私は、できるだけ店まで足を運び、直接購入している。
その日も、いつものように受付で装具をお願いし、商品を用意してもらうのを待っていた。ふと目に入ったのが、店頭に置かれていたメッシュストーマベルトのサンプルだった。
存在自体は以前から知っていた。ただ、それまで特に必要性を感じたことはなく、真剣に手に取ったこともなかった。
待ち時間に何となく手に取り、身体に合わせてみた。その瞬間、
ん? これはバイクに乗るときにいいのではないか。
そう思った。
受付の方に、いろいろ質問した。もちろん「ハーレーに乗って段差を越えたとき、ストーマ周囲の揺れはどうなりますか」と聞いても、答えるのは難しいだろう。だからバイクのことは直接前面に出さず、締め付け具合や装具の安定感、使い方などについて言葉を選びながら聞いた。
説明を聞くうちに、ますます試してみたくなった。その場で購入することにした。
私が選んだのは
- メーカー:株式会社ミムロ
- 商品名:メッシュストーマベルト
- 品番:302LL8
- サイズ:LL
- 間口:8cm

装着すると、ストーマ周囲の感覚が変わった
実際に装着して最初に感じたのは、ストーマ装具の周囲に均等な圧がかかる感覚だった。肌とストーマ袋の接着部分が、全体的にピタッと支えられるように感じる。
固定は面ファスナーなので、締め付け具合を自分で調整できる。きつくしたければ少し締める。苦しければ緩める。この自由度はかなり使いやすい。
私は普段、ストーマそのものに痛みを感じることはほとんどない。だが、バイクに乗ると少し事情が変わる。Harley-Davidson Forty-Eightは、路面からの振動をかなり身体に伝えるバイクだ。特に段差を越えたとき、身体が上下に揺さぶられる。強い縦揺れが入ると、ストーマ周囲にわずかな痛みや違和感を覚えることがある。
日常生活ではほぼ感じないものが、バイクでは顕著に出る。ここは実際に乗ってみて初めて分かったことだった。
ストーマの「遊び」が減る感覚
メッシュストーマベルトを装着すると、ストーマ装具周囲の動きが抑えられるように感じる。言葉にするなら、ストーマの遊びが減る。そんな感覚に近い。
肌と装具の一体感が増し、段差を越えたときにも、装具周囲が大きく揺さぶられにくくなる。これが思っていた以上に快適だった。
もちろん、このベルトがバイク専用品というわけではない。メーカーも、振動対策用品として販売しているわけではない。それでも私にとっては、バイクに乗るときの不安を減らしてくれる用品になった。今ではツーリング時にかなり頼りにしている。
見た目にも、思わぬメリットがあった
もうひとつ、使ってみて感じたメリットがある。腹部が少しすっきり見えることだ。
ストーマ装具を着けていると、どうしても腹部にふくらみが出やすい。便やガスが溜まれば、さらに目立つ。メッシュストーマベルトを使うと、腹部全体が適度に支えられ、外から見たときのふくらみが分かりにくくなる。
もちろん「これを着ければスリムになる」という話ではない。そこまで都合よくはいかない。それでも、ストーマ周囲だけが不自然に膨らんで見える感じはかなり減った。この効果は予想していなかった。
そして、これが服装の自由にもつながった。人工肛門になる前に好んで履いていたパンツも、また普通に履けるようになった。もちろん、ウエスト位置や締め付け具合には気をつける。だが、ストーマになったから、以前の服をすべて諦める必要はない。そう思えるようになった。
欠点もある
正直に言うと、私の場合、丸1日つけっぱなしだと後半は疲れる。締め付けている感覚がずっとあるので、長時間のツーリングでは、休憩のタイミングで一度緩めるなどの工夫が必要になりそうだ。
誰にでも合うとは限らない
このベルトは、ストーマが右側にある人にも、左側にある人にも対応できる設計になっている。ただ、人工肛門の状態は人によって大きく違う。位置、周囲の皮膚の状態、装具の種類。合う・合わないは、正直なところ、使ってみないと分からない部分が大きい。
私の場合は、たまたま相性が良かった。それだけは、はっきり言える。
服を選ぶ自由も、取り戻せる
私にとって、このベルトは単なる固定用品ではなかった。
バイクに乗るときの安心感。装具周囲の安定感。そして、好きな服を選ぶ自由。思っていた以上に、いろいろなものを取り戻してくれた。
もしストーマを理由にバイクを諦めかけている人がいるなら、こういう選択肢もあることを知ってほしい。
もちろん、ストーマの位置や状態、装具との相性は人それぞれ違う。それでも私は、このベルトに出会ったことで、また少し安心して走れるようになった。
※この記事は、私自身のストーマ生活とツーリング経験に基づくものです。装具やベルトの適合は個人差が大きいため、使用を検討される場合は主治医やストーマ外来にご相談ください。
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