道は、まだ北へ続いている。

直腸がんで、ストーマのある体になった。
仕事に戻り、バイクにまたがって、北海道を走っています。
治療のこと、暮らしのこと、写真や音楽のこと。思いつくまま、ここに書いています。
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ストーマ用消臭潤滑剤を3種類使って比べてみた

ストーマ生活を始めてから、消臭潤滑剤をいくつか使ってきた。

最初は正直、どれを使っても、それほど変わらないのではないかと思っていた。ストーマ袋の中に入れ、排泄物を下へ流れやすくし、臭いを抑える。目的は同じだ。

だが実際に使い比べてみると、少しずつ性格が違った。

今回比較するのは、次の3種類。

  • ホリスター アダプト消臭潤滑剤
  • コロプラスト デオール消臭潤滑剤
  • アルケア デオファイン潤滑消臭剤

比較した3種類のストーマ用消臭潤滑剤。ホリスター、コロプラスト、アルケア

どれも実際に自分で使った。

ただし、最初に断っておきたい。これは厳密な性能試験ではない。便の状態は毎日違う。使用量も完全に同じではない。装具やストーマの状態も人によって違う。

あくまで、私が実際に使って感じた違いとして読んでもらえればと思う。

ホリスター アダプト消臭潤滑剤

最初に使ったのは、ホリスターのアダプト消臭潤滑剤だった。

退院する前、病院で提供されたのがこの製品だった。

当時の私は、ストーマ用品についてほとんど知識がなかった。消臭潤滑剤にいくつも種類があることも、それぞれに粘度や色、使い勝手の違いがあることも分かっていなかった。

だから、

なぜこの製品なんだろう。

という疑問すら、ほとんど持たなかった。

病院で使っていたものだから、そのまま使う。退院後もしばらくは、それがごく自然な流れだった。

液体は透明。3種類の中では粘度が最も低く、さらっとしている。泡立ちはほとんど感じなかった。

消臭力については、私の感覚では普通。一方で、潤滑性は高いと感じた。

この商品の一番いいところは、粘度が低いので、ストーマ袋の上部まで液を持っていきやすいことだった。

私は消臭潤滑剤を入れたあと、袋の中で広げるようにして使っている。粘度が高い液体だと、どうしても下の方に留まりやすい。その点、アダプトはさらさらしているので、袋の上まで動かしやすかった。これはかなり使いやすい。

不満点を挙げるなら、私が探した範囲では販売サイトが少なかったこと。

使い心地に大きな不満があったわけではない。ただ、少しずつストーマ用品のことを知り、他の商品にも目が向くようになった。結果として、私は別の商品へ移行した。

コロプラスト デオール消臭潤滑剤

次に使ったのが、コロプラストのデオール消臭潤滑剤。

私が普段使っているストーマ装具は、同じコロプラストのセンシュラ ミオ1だ。だから心情的には、装具も消臭潤滑剤もコロプラストで揃えたいという気持ちはあった。趣味の道具でも、同じブランドで統一されていると何となく気分がいい。

ただ、使ってみると、この商品はブランド統一以上に分かりやすい特徴があった。

まず、液体はブルー。粘度は3種類の中で最も高い。泡立ちはほとんど感じない。

香りについては、あらためて確かめてみると、実際にはほぼ無臭だった。以前はわずかに香りがあるように感じていたが、「香り付き」と表現するほどではない。

メーカーサイトを見ると、天然由来の柿渋エキスを配合していることが特徴として紹介されている。ただ、実際に使っていて、柿渋だと分かるような香りや感覚があるわけではない。少なくとも私には、使用中に柿渋を意識することはなかった。

それでも、天然由来の柿渋エキスを使っていると知ると、何となく気分的な安心感はある。消臭力を数字で比較できるわけではないが、「きちんと考えられたものを使っている」という感覚は、こうした日用品では意外と大きいのかもしれない。

そして私が便利だと思ったのが、色がついていること。ストーマ袋の中で液体を広げると、どこまで行き渡ったかが目で分かる。これは実際に使うと意外に便利だった。

透明な液体では、ここまで広がったかなと感覚で判断する。デオールは青色なので、それが見える。

潤滑性も高い。排出のしやすさについては、私の感覚では他の2商品と大きな差はなかった。

不満点は価格。私が購入した250mlでは、3種類の中で最も高かった。そのため現在は日常用のメインから外している。

ただし、使い切ったわけではない。今はバイク用のポーチに入れ、ツーリング用として使っている。青色で広がりが分かりやすく、天然由来の柿渋エキスを配合しているという点にも気分的な安心感がある。外出先で使うには、私には相性がいい。

結果として、完全にやめたのではなく、用途を変えた。

アルケア デオファイン潤滑消臭剤

現在、私が日常使いのメインにしているのが、アルケアのデオファイン潤滑消臭剤だ。

液体はブルー。粘度は、ホリスターとコロプラストの中間くらい。さらさらすぎず、重すぎない。泡立ちはほとんど感じない。

色がついているので、ストーマ袋の中でどこまで液体が広がったかを目で確認しやすい。この点は、同じくブルーのコロプラスト デオールと共通している。

透明なホリスターでは、液がどこまで行き渡ったかを感覚で判断することが多かった。ブルーの液体は、その広がりが見える。実際に使ってみると、これは意外に便利だった。

消臭力は、私の感覚では普通。潤滑性は高い。排出のしやすさについても、他の2商品と大きな差は感じなかった。

私がこの商品をメインにした一番大きな理由は、500mlの詰め替え用があること。250mlボトルだけでなく、大容量の詰め替えが用意されている。

アルケア デオファイン潤滑消臭剤の250mlボトルと500ml詰め替え用

私が確認した価格では、

250ml:約3,000円
500ml詰め替え:約4,000円

だった。

単純計算すると、500ml詰め替えは250mlあたり約2,000円。継続して使うなら、この差は大きい。

私は日常生活用具給付券を利用し、自己負担1割で購入している。そのため、実際の自己負担額だけを見れば、3商品の価格差は私にとってそれほど大きくない。

それでも、毎日のように継続して使うものだからこそ、大容量の詰め替えがあるのは便利だ。残量を気にする回数も減るし、使い続けやすい。

不満があるとすれば、無臭であること。

もちろん無臭を好む人もいると思う。私は少し香りがあった方が好みなので、微香タイプがあればいいのにとは思っている。

それでも、

  • ブルーで液の広がりが見やすい
  • 粘度が極端ではなく扱いやすい
  • 500mlの詰め替えがある
  • 継続して使いやすい

という点を総合すると、今の私には一番続けやすかった。

3種類を比べると、性格はかなり違った

使った印象を簡単に整理すると、こうなる。

商品 粘度 消臭力の印象 潤滑性 価格感 特徴
ホリスター アダプト 低い 普通 高い さらさらで上部まで広げやすい
コロプラスト デオール 高い 良好 高い 柿渋エキス配合、青色で広がりが見やすい
アルケア デオファイン 普通 高い 詰め替えで有利 500ml詰め替えがあり継続しやすい

こうして見ると、一番いい商品はどれか、というより、何を重視するか、で選ぶ方が自然だと思う。

さらさらした液体で袋の上部まで広げたいなら、ホリスター。**柿渋エキス配合という安心感や、液体の広がりを目で確認しやすいことを重視するなら、コロプラスト。**継続コストや詰め替えの使いやすさなら、アルケア。私はそう感じた。

排出しやすさには大差を感じなかった

比較記事を書くと、どうしても違いを強調したくなる。だが、正直に書く。

私の場合、便の排出しやすさについては、3種類で大きな差を感じなかった。どれも潤滑性は高い。どれかひとつだけ劇的に排出しやすい、ということもなかった。

もちろん、その日の便の状態によって違う。粘度。量。水分量。ストーマ袋の中での広がり方。そうした条件で変わる。

だから私は、排出性だけで順位をつけるつもりはない。この点は3種類とも十分使えると感じた。

ブランドを揃えたい気持ちはある

少し心情的な話も書いておきたい。

先ほど書いたように、私のストーマ装具はコロプラストのセンシュラ ミオ1だ。だから本音では、消臭潤滑剤もコロプラストで揃えたいという気持ちはある。

バイクなら、好きなブランドで統一する。カメラでも、メーカーやレンズにこだわる。そういう楽しさは分かる。

だが、ストーマ用品は趣味の道具ではない。毎日の生活に使うものだ。今回3種類を使った範囲では、この装具には、このメーカーの消臭潤滑剤でなければならない、と感じるような明確な相性差はなかった。少なくとも私には分からなかった。

ならば、無理にブランドを統一する必要はない。使いやすさ。価格。詰め替えの有無。外出先で使いやすいか。そういう現実的な部分で選べばいい。

装具や補強用シールへのダメージは感じなかった

もうひとつ、実際に使う前に少し気になっていたことがある。

消臭潤滑剤をストーマ袋の中で使い続けて、装具そのものに影響はないのか。補強用シールが弱くならないのか。そんなことが気になっていた。

私はストーマ装具に加え、必要に応じて補強用シールも使っている。今回、ホリスター、コロプラスト、アルケアの3種類を実際に使った。

その範囲では、少なくとも私の使用範囲では、明確なダメージは感じなかった。ただし、これは私個人の経験にすぎない。「剥がれやすくなった」「粘着力が落ちた」「シールが溶けた」といった変化も、今のところ感じていない。

もちろん、装具の種類や使い方、皮膚の状態は人によって違う。だから、3種類とも誰にでも絶対に問題ない、とは言えない。

ただ、少なくとも私は3種類とも大きな不安なく使えている。初めて消臭潤滑剤を使う人にとって、少しでも安心材料になればと思う。

結局、私はどう使い分けているか

3種類を使った結果、ひとつに絞る必要はないと思うようになった。

現在は、普段使いはアルケア。ツーリングではコロプラスト。という使い分けになっている。

ホリスターのさらさらした使い心地も良かった。**コロプラストは青色で広がりが見やすく、柿渋エキス配合という点にも気分的な安心感がある。**アルケアの詰め替えやすさと継続しやすさも大きい。

どれかひとつだけが圧倒的に優れている、とは思わない。それぞれに向いている使い方がある。

そして、3種類を使ってみて一番感じたのは、ストーマ用品だからといって、最初に選んだものをずっと使い続ける必要はないということだった。

試してみる。比べてみる。自分の生活に合うものを残す。今の私には、その選び方が一番しっくりきている。


※この記事は、私自身がストーマ生活の中で3種類の消臭潤滑剤を使用した個人的な感想です。使用感や相性は、ストーマの状態、便の性状、装具、皮膚状態などによって異なる可能性があります。装具やケア方法に不安がある場合は、主治医やストーマ外来、専門の医療従事者にご相談ください。

 

 

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