
ツーリングの前日は、夕食を軽めにする。
当日の朝も、同じように少なめにしている。
理由は単純で、ツーリング中に排便が来ない方が、都合がいいからである。
ストーマになってから、しばらく経つ。
最初の頃は、タイミングが読めなかった。いつ来るか分からないというのは、それだけで外出への腰を重くする。
だが、生活が落ち着いてくると、ある程度パターンが見えてきた。
私の場合は、だいたい決まった時間帯に来る。
このリズムが分かってから、ツーリングの組み立て方も変わった。
朝、出かける前に一度済ませておく。
そして、次に来るであろう時間帯までには帰宅したい。
できれば、である。
食事の量を調整するのも、このリズムを大きく乱さないためだ。
私の場合、前日の夕食を軽くしておくと、翌朝の排便量も比較的落ち着く。当日の朝食も同じように軽めにするが、食事を抜くことはしない。
量が少なければ、ツーリング中に来る可能性も下がる。少なくとも、今の私の身体ではそうなっている。
もちろん、これは自分の身体で見つけたパターンであって、誰にでも当てはまるものではない。ストーマの位置や腸の状態、食生活によって、排便のリズムは人それぞれだと思う。
それでも、自分なりのリズムを知っておくと、外出そのものが少し楽になる。
もう一つ、事前にやっておくことがある。
目的地周辺にある、オストメイト対応トイレの場所を調べておくことだ。対応トイレを検索できるサイトを使い、目的地だけでなく、途中の休憩場所も確認しておく。
普通のトイレでも処理はできる。
それでも、専用の設備があると分かっているだけで、気持ちはかなり違う。
予定どおりにいかないこともある。だから、予備の装具一式は必ず持っていく。使わずに帰れるのが一番だが、持っているだけで、外へ出る気持ちは少し軽くなる。
バイクならではの問題もある。
エンジンの熱は上に上がってくる。ライダーなら、誰もが一度は経験していることだと思う。
この熱で、パウチの周辺が蒸れやすくなる。特に夏場は、走っている最中よりも、信号待ちや渋滞の方がつらい。
休憩したときは、ジャケットのファスナーやベンチレーションを開けて、熱を逃がす。無理に走り続けず、早めに停まることも意識している。
走行風についても、少し触れておきたい。
速度が上がると、腹部に当たる風も強くなる。私の場合、高速道路ではパウチの周辺に圧を感じることがある。
大型のスクリーンがあれば、身体に当たる風はかなり違うと思う。腹部への風が気になる人には、選択肢の一つになるはずだ。
私のForty-Eightには、スクリーンをつけていない。
そのため、無理に速度を上げず、自分が不安を感じない範囲で走っている。
ツーリングの計画を立てるとき、道順や休憩場所を考えるのと同じように、排便のリズムとトイレの場所も頭の片隅に置いている。
出発前に、一度済ませる。
帰る時間を、逆算する。
それだけのことだが、それだけで違う。
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