今日の行き先
訪問日:2026年7月31日(金)
時刻:11時50分ごろ
場所:北海道庁旧本庁舎(札幌市中央区)
天候:曇り
移動手段:公共交通機関
カメラ:LUMIX DC-TX3
CAPOX療法1クール目の経過を確認するため、病院で血液検査を受けた。
白血球も好中球も、数値は基準範囲内だった。
医師と相談し、2クール目は8月のお盆明けに行うことになった。次の日程が決まると、それだけで少し安心する。
会計を済ませ、病院を出た。
自動ドアの外は、病院の空調とは違う空気だった。
このまま帰るには、まだ少し早かった。
久しぶりに、赤れんが庁舎でも見て帰ろうか。
そう思い立ち、地下鉄を降りて、北海道庁旧本庁舎へ向かった。

近くまで歩き、建物を見上げる。
遠くから眺めると、大きな赤レンガの建物として目に入る。けれど、近づいてみると、レンガの積み方も、窓を囲むアーチも、思っていたよりずっと細かい。
石造りの土台に沿って、人がひとり歩いていった。
石造りのアーチをくぐっていく人の姿もあった。かつて役所として使われていた入り口を、今は誰でも通り抜けられる。
観光地として見られることの多い建物だが、ここは札幌の中心部にある。写真を撮る人の横を、仕事へ向かう人や、次の場所へ急ぐ人が通り過ぎていく。
赤レンガは、街の日常の中に立っていた。
曇り空の下では、その赤も思ったより静かだった。
晴れていれば、レンガはもっと鮮やかに見えたのかもしれない。
けれど今日は、これくらいでちょうどよかった。
裏手へ回ると、池があった。

睡蓮の葉が水面を覆っていた。
葉の隙間から、ピンク色の花がところどころ顔を出していた。
その隙間に、赤レンガの建物と、周囲のビルが逆さに映り込んでいる。
古い建物と、いまの札幌をつくるビル群。
建てられた時代は違う。それでも水面の中では、どちらも同じ高さに並んでいた。
風が吹けば、景色はすぐに崩れる。
しばらく、その場に立っていた。
特に何かを考えていたわけではない。
水面が揺れ、建物の輪郭がほどけていくのを、ただ見ていた。

最後に、少し離れた場所から建物全体を撮った。
木の枝が額縁のように画面の端を囲み、その奥に赤レンガが収まった。
LUMIX DC-TX3は小さい。
病院へ行く日に持ち出しても負担にならず、帰り道で気になったものがあれば、そのまま立ち止まって撮ることができる。
3枚とも、Aモードで、絞りはf/5.6のまま撮った。
焦点距離だけ12.5mmから18.7mmの間で動かし、シャッター速度とISOはカメラに任せた。曇り空の下でも、ISOは125から200の範囲に収まっていた。
露出は-1/3で撮っていた。曇り空でも空の白さが残りすぎなかったのは、この補正のおかげかもしれない。ホワイトバランスはオートのまま、特に迷わなかった。
木陰でシャッター速度が1/60秒まで落ちた一枚があったが、葉の輪郭はぶれずに残っていた。
派手さのある描写ではない。ただ、見たままに近い色で、思っていた通りに写る。
白血球も好中球も、数値は基準範囲内。
次の治療日も決まった。
今日は、それだけで十分だった。
帰り道、足取りは思ったより軽かった。
赤レンガは、曇り空の下で、いつもと変わらず静かに立っていた。
■撮影データ(LUMIX DC-TX3)
写真1:焦点距離18.7mm/1/200秒/f5.6/ISO125
写真2:焦点距離13.1mm/1/60秒/f5.6/ISO200
写真3:焦点距離12.5mm/1/160秒/f5.6/ISO125
共通:Aモード/露出補正-1/3/ホワイトバランス オート