道は、まだ北へ続いている。

直腸がんで、ストーマのある体になった。
仕事に戻り、バイクにまたがって、北海道を走っています。
治療のこと、暮らしのこと、写真や音楽のこと。思いつくまま、ここに書いています。
直腸がんで、ストーマのある体になった。
仕事に戻り、バイクにまたがって、
北海道を走っています。
治療のこと、暮らしのこと、
写真や音楽のこと。
思いつくまま、ここに書いています。

白老、湖と海の途中で

元陣屋跡から、ポロト湖まではすぐだった。

インフォメーションセンターに車を停め、湖畔へ向かう。時計を見ると九時四十五分。まだ空気は少し涼しく、歩くにはちょうどよかった。

ポロト湖畔にあるウッドデッキのような建物木陰に、ウッドデッキのようなものがあった。
その向こうに湖が見える。
明るい水面を背にして、建物はほとんど影になっていた。きれいに撮るなら、もう少し露出を上げた方がいいのかもしれない。
でも、この日の印象には、この暗さの方が近かった。

ポロト湖畔に並べられたカヌーの列湖畔には、カヌーらしきものが何艘も積まれていた。
カヌーなのか、カヤックなのか。正確な呼び方はよく分からない。
見ているうちに、ずいぶん昔にカヤックで川を下ったことを思い出した。
あの頃は、まさか何十年も経って、湖畔に積まれた船を写真に撮るようになるとは思っていなかった。

ポロト湖でSUPをする二人湖に目を戻すと、二人の姿があった。
一人は立ったまま、長いパドルで水をかいている。もう一人は、しゃがんだ姿勢でボードに乗っていた。
SUPというものらしい。
名前は知っていたけれど、実際に見るのは初めてだった。
静かな湖の上を、二人がゆっくり離れていく。

巨大な熊の像がある「かに御殿」の外観国道沿いには、あの熊がまだいた。
かに御殿。
屋根の上に巨大な熊がいることで知られたドライブインだ。閉店したというニュースを見てから、一度、今の姿を撮っておきたいと思っていた。
青空を背にすると、閉店した建物とは思えないほど熊はまだ堂々としている。

色あせた古い看板少し離れた場所には、古い看板が残っていた。
文字は色あせ、柱には錆が浮いている。
営業していた頃なら、何度も塗り直されてきたのだろうか。
もう、この文字が新しく塗られることはないのかもしれない。

アヨロ海岸の黒い砂浜と岩場アヨロ海岸。
黒い砂浜の先に岩が続き、その一部が大きくえぐれていた。
太平洋を見るのは久しぶりだった。
普段よく見る日本海とは、海の色も波の見え方も少し違う。こちらは青く、どこか穏やかに見える。
どちらがいいという話ではない。
ただ、この日は太平洋の方が落ち着いて見えた。

アヨロ海岸の岩の上にいる一羽の鳥岩の上に、一羽だけ鳥がいた。
カモメなのか、ウミネコなのか。
見分ける知識はない。
70mmでは、これ以上は寄れなかった。
望遠レンズがあれば、もっと大きく写せたのだろう。
それでも、岩の上にぽつんといるこの距離感も悪くないと思った。

アヨロ海岸から見える遠くの灯台もう少しだけ海を見ていたくて、足元を確かめながら歩いた。
岩礁の向こうには、小さな赤い灯台が見える。
波が来て、引いて、また来る。
写真を撮り終えても、しばらくその場から離れなかった。

帰りは高速道路にすぐ向かわず、海岸線を少し右に走った。白老といえば、秋には鮭釣りの竿が海岸に並ぶ。今はまだ八月。少しだけアクセルを踏んだ。

撮影メモ

Camera: Sony α7 V
Lens: FE 24-70mm F2.8 GM II
撮影日: 2026年8月11日

 

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